整体が一回230万円
これ、実は、平均値である。
名古屋市の整体院で、患者がロッカーに入れていたバックからクレジットカードの情報を盗み出し、30人以上から、7000万円あまりを盗んだ疑いで、中国人5人が逮捕された。
(2006年5月10日 読売新聞)
で、平均すると230万円くらいになるので、表題となった。
実は、これ、整体院故に成り立つ事件とも言える。
世の中には、数多くの治療施設がある。
医療機関以外では、柔道整復師(以下、柔整師)機関、鍼灸マッサージ師(鍼マ師)機関がある。
もっとあるよ、と言う意見があるかも知れない。
でも、法的に認められた機関は、これ以外にない。
医師が開設する病院、医院。
柔整師が開設する整骨院(ほねつぎ)
鍼マ師が開設する鍼マ治療院
日本には、これだけしか存在しない。
理学療法士、作業療法士など、多数のスペシャリストが存在するが、開業することが出来ないので、上記の3機関となる。
で、俗に、「マッサージ師」と呼ばれるが、正しくは、あん摩マッサージ指圧師という。
この3つの手技をまとめて、一つの資格として認定している。
鍼師、灸師などは、別の資格である。
現在は、鍼灸専門学校・盲学校を卒業したものだけに、厚生労働大臣免許の試験が行われている。
これ以外の取得方法は存在しない。
専門学校は、現在は、最低3年かかる。(大学は4年かも)
これより短い期間で取得できる資格は、法的に認められた資格ではない。
鍼マ治療院、正しくは、施術所は、地域保健所に届け出た上で、保健所の現場調査があり、待合室、換気性能、消毒設備などが適正な場合にだけ、許可される。
施術を行うスタッフが無免許だった場合は、処罰されるので、まず、有資格者だと思って間違いない。
なので、怪しげな経歴の中国人が、施術所で働くと言うことは、通常あり得ないし、あっても、院長の監視下にある。
今回のような事件は、起こりにくい状況にある。
事件の舞台になった整体院とは、無資格治療所である。
故に、行政の管理が行き届かず、今回のような事件の温床となった。
まず、リラクセーション、整体、カイロプラクティック、などなど、様々な呼び名があるが、手技を持って治療に当たる以上、無資格と思って間違いない。
これらで、鍼マの有資格の場合は、その旨、掲示してあるはずだ。
法律上、あん摩マッサージ指圧師以外で、手技療法を行って良いのは、医師だけである。
ちなみに、柔整師は、決められた範囲内ならばOKである。
マッサージ師の資格のうちの指圧師であるが、指圧とは、大正時代に、カイロプラクティック、スポンデロセラピー、オステオパシーなどの、脊髄矯正手技の良いところを取り出して、日本で生まれた手技療法である。
つまり、これらの手技療法に関して、法的に認められた名前が、指圧師と考えるのが、普通の感覚であろう。
しかし、そんな簡単なことが、簡単にいかないようで、世の中には、鍼マ師以外の治療師が、堂々と開業している世の中である。
国会議事堂の地下のテナントスペースに、整体院が堂々と治療所を構えていたこともあるくらいなので、推して知るべしである。
今回の事件の様な悪質な整体師ばかりではなく、真面目に治療を行っている整体師も数多い。
しかし、法的に認められた資格を持っていないというのは、全てに当てはまる事実である。
有資格=腕が良い
とはならないのが、難しいところであるが、まあ、選定の一助くらいにはなることだろう。
繰り返すが、今回の事件は、整体院の持つ、資格上の問題点が温床になったと言うことである。
鍼マ施術所においても、絶対に起きないと言うことは言えないが、上記のように、保健所に登録する義務があり、起きにくくなっている。
ひとまずは、ご安心を。
なお、ファッションマッサージなどは、マッサージとうたって、料金を取る以上、マッサージ師の資格がいる。
出張専業でない場合は、保健所への施術所の届け出がいる。
そうでない場合は、違法営業である。
この場合は、地域保健所に届け出て、.........................
よりも、匂わせて、その分、サービスして貰った方が、ありがたい............かも。
なお、やりすぎて、店の奥に案内されても責任は持てません。
あしからず。
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