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April 08, 2011

重職心得箇条10.大小軽重

(原文)

政事は大小軽重の弁を失ふべからず。緩急先後の序を誤るべからず。徐緩にても失し、火急にても過つ也、着眼を高くし、惣体を見廻し、両三年四五年乃至十年の内何々と、意中に成算を立て、手順を逐て施行すべし。

(口語訳)

政事においては、大小軽重の区別を誤ってはならない。緩急先後の順序も誤ってはならない。ゆっくりのんびりでも時機を失することになり、あまり急いでも過ちを招くことになる。着眼を高くして、全体を見廻し、両三年、四、五年ないし十年の内にはどうしてこうしてと心の中で成算を立て、一歩一歩と手順を踏んで実行しなさい。

出典:本章冒頭トピック参照


これは、洋の東西を問わず、時代の新旧を問わず、常に成り立つ警句だろう。

経済学の世界では、短期を半年~1,2年、長期を5~10年で分けて考えていた。(*)

江戸時代末期の学者とは思えない先進性に富んでいる。
改めて見て、驚いてしまった。

かつて、「兵は拙速を尊ぶ」と言う言葉もあった。これは、用兵に関しては、多少問題があっても、素早さを第一としなければいけないという言葉だ。
確かに、相手が攻め込もうとしている時に、じっくり時間を掛けて、完璧な防御策を講じていては、間に合わなくなる。とりあえず、守りを固めないといけないのは、火を見るよりも明らかである。

しかし、平時の組織の運用となると、話は異なってくる。

拙速でも良いから、とにかく、急を要する案件。
国家百年の大計を考え、慎重に実行に移すべき案件。
そして、その中間の案件。

たとえば、今まさに直面しているのは、被災住民のケア。
完璧を期して、慎重に検討していたら、被災住民は、皆、バタバタと倒れていくことだろう。

しかし、原発の是非は、早急に結論を出して良い問題ではない。電気の需要は、増えこそすれ、減ることは考えにくいからだ。一時の感情に流されず、じっくり考えないといけない。

仮設住宅などは、その中間に位置する問題だ。
急げばいいとばかりに、水が引いた場所に建ててしまったら、余震で津波が再度襲った場合に、とんでもないことになる。
ある程度の目算を立ててから、実行すべきだ。でも、そんなにゆっくりはしていられない。

やはり、この一文の本質は、全くの平時にこそ、もっとも意味を持ってくる。
それも、うまくいっている時にこそ。

ファミコンで笑いが止まらなかった頃の任天堂。
それを一気に挽回したPSのSONY。
大企業病に冒され、目も当てられない羽目に陥った三菱自動車。

いくらでも、例が上げられる。

平時にこそ、肝に銘じないといけない警句である。


(*)
マクロ経済学の用語だそうだ。最近では、需要と供給のバランスなどによって区別し、期間では分けないらしい。

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