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July 19, 2011

重職心得箇条17.初政

(原文)

人君の初政は、年に春のある如きものなり。先人心を一新して、発揚歓欣の所を持たしむべし。刑賞に至ても明白なるべし。財帑(ど)窮追の処より、徒に剥落厳沍(はくらくげんご)の令のみにては、始終行立(ゆきたた)ぬ事となるべし。此手心にて取扱あり度ものなり。

(口語訳)

人君が初めて政事をする時というのは、一年に春という季節があるようなものである。まず人の心を一新して、元気で愉快な心を持たすようにせよ。刑賞においても明白でなければならない。財政窮迫しているからといって寒々とした命令ばかりでは結局うまくいかないことになるだろう。ここを心得たうえでやっていきたいものである。

出典:本章冒頭トピック参照


まさに人の心の機微をついた言葉となっている。
確かに、無い袖は振れぬ訳で、いい顔をしてばかりはいられないと言う場合の方が、最近は多いと思われる。

しかし、「それしかない」とはいえ、そればかりでは人は動かない、と言う事だろう。

アメリカなどでは、優秀なマネージャーの特質は、どれだけ多くの従業員をレイオフしたかで決まる、と言う時代があった。
まさに、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた時代であった。

ここら辺が、日本式組織運営法との違いが、一番大きい部分だろう。

アメリカでは、労働は、雇用契約の上に立脚するもので、それ以外の制約は存在しない。経営側も、不要とあればバッサリと切るし、勤労者も、必要があれば、さっさと職場を変える。
これが、「ビジネスライク」と言う事だろう。

しかし、日本では、そうはいかない。
かつてのように、「会社は家」「従業員は家族」などという神話は、終身雇用制の崩壊と共に消え去りつつあるが、それでも、アメリカなどのように、スパッと割り切れない部分が残っている。

おそらく、日本とアメリカでは、「忠誠心」の意味も、微妙にずれているはずだ。

この一斎先生の一文は、あくまでも、日本式組織運営法という大前提の上に立っている。
そして、それ故に、我々に馴染みがいい。

転属先で、大規模なリストラを断行する事が、最初の業務として期待されている場合でも、このことを念頭に置いておくだけでも、大きな違いが生まれるだろう。

「冷徹に切られた」のと、「まさに、涙をのんで退職を依頼された」のでは、雲泥の違いがある。

合理的なだけでは、日本人は動かない、ということだろう。
そのまま当てはまらない場合でも、心の底には忍ばせておきたい一文である。

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